インド旅行といえば、ゴールデントライアングルと呼ばれるデリー・アグラ・ジャイプールや
ガンジス河のあるバラナシなど北インドの都市を訪れるのが一般的ですが、それ以外にもインドには
あまり知られてないけれど、魅力的な場所ががたくさんあります。
ここでは、筆者が実際に旅した中で特に良かった、おすすめの都市を紹介したいと思います。
①のどかな城下町のブルーシティ、ジョードプル
デリーから飛行機で1時間半、列車で⒒時間の、タール砂漠の入口にあるラジャスターン地方の町です。
別名ブルーシティ、あの大人気漫画「ワンピ―ス」の舞台のモデルになった場所とも言われています。
小高い丘の上に堂々とそびえたつメへランガルフォート(城砦)を中心に旧市街と新市街が広がっています。
おすすめポイントその1
・フォートから見下ろす圧巻のブルーシティ
ジョードプルがブルーシティと呼ばれる訳は、旧市街の建物の色にあります。
旧市街にある家のほとんどは、全面青色に塗られています。
これは、ヒンドゥー教の最上位であるバラモンの人々が、他カーストの家と区別をするために青色に塗ったとも、
家をシロアリから守るために塗ったともいわれています。
その旧市街の中心にあるメへランガルフォートに登ってそこから旧市街を見下ろすと、幻想的な青の世界が広がっています。
昼は強い太陽に照らされて、夕方には夕日を浴びて、どの時間に見ても本当に美しい光景が楽しめます。
おすすめポイントその2
・フレンドリーな人々
インド人はもともとフレンドリーな人が多いと思いますが、ここジョードプルでは更にフレンドリーな人たちと出会うことができます。
旧市街を歩いていると、「ハロー!」「ワッツ ユア ネーム?」「ウェア ユ― フロム?」と話しかけてくる子どもたちに沢山出会います。彼らは別に何かを買って欲しいとか、お金が欲しくて話しかけてくるわけではありません。純粋に私たちに興味と好意を持ってくれていることがほとんどです。無邪気な子供たちとの交流も、忘れられない思い出になるはずです。
おすすめポイントその3
・ゆっくり流れる時間
デリーやジャイプールなどは、都会だけあってかなり騒がしいですよね。観光や移動も常に警戒していないといけません。
それに比べてジョードプルは、新市街は確かに人が多く騒がしいのですが、旧市街に入ると車の往来がなくなるため、かなり静かで落ち着いた雰囲気になります。
迷路のような旧市街を、そこに住む人々の暮らしを見ながらゆっくり散歩して過ごすのもおすすめです。
②コロニアルな雰囲気を残した港町、コーチン
南インドの港町、コーチンは古くから交易の要所として栄えてきた都市です。
昔ポルトガル領だったこともあり、ヨーロッパ風の建物が多く残っています。
ホテルもクオリティが高く、リゾート地としてもぴったりの場所です。
また南インドの人々は、北インドの人に比べて比較的穏やかなので、ここではしばし、インドの喧騒を忘れることができるでしょう。
おすすめポイントその1
・美味しい南インド料理が食べられる
南インドの料理は、北インドの料理とは全く異なります。
コーチンには、たくさんの美味しい南インド料理の食べられるレストランがあります。
なかでも「グランド・ホテル」では、港町ならではの新鮮な食材を使用した、魚のカレーや海老のビリヤ二をいただくことができます。上品なレストランなのでお値段は少し高めですが、一回は訪れる価値ありです。
その他にもローカルのお店でマサラドーサやミールスなど、南インドならではの料理を楽しめます。
おすすめポイントその2
・ハウスボートで優雅な川下りの旅を
コーチンからバスで1時間半ほど南下したところにあるアレッピ―という町では、ハウスボートとよばれる、伝統的な米運搬船を観光用に改造した船に乗って、バックウォーター(水郷地帯)のクルーズ旅を楽しむことができます。
日帰りクルーズや、船内に宿泊するツアーなど、色々なプランを選べます。価格も5000円程度からとリーズナブルです。
ヤシの木と水田がどこまでも続く川岸と、そこで暮らす地元の人々の暮らしをみながらぼーっとする時間は、何者にも代えがたい贅沢です。世界中を探しても、ここでしか見られない美しい景色に感動すること間違いなしです。
インドの軽井沢?高原の町ダージリン
インドの東北地方、標高2134mに位置する山の町です。ダージリンという紅茶の種類をみなさんご存じだと思いますが、ここで作られた紅茶のことを指します。
インド人の夏の避暑地としても人気のあるこの場所では、インド人だけではなくネパール人やチベット系の住民も暮らしており、
典型的なインドの風景とはまた違った雰囲気の中で、旅を楽しむことができます。
おすすめポイントその1
・世界一小さい電車、トイトレインに乗って山の景色を楽しめる
山道に沿って走る、世界で一番古い山岳鉄道であるトイトレインは、ダージリン一番の名物です。
標高差2000mにわたって山道走るこの列車は、総距離5時間ほどかかりますが
一番の見どころの区間のみ往復2時間かけて乗車する観光用の「ジョイ・ライド」に参加することも可能です。
のんびりと走る電車にのって、インドとは思えない澄んだ山の景色を楽しみましょう。
おすすめポイントその2
・摘みたての紅茶が楽しめる。
紅茶の一大産地であるダージリンでは、紅茶園が至るところにあります。紅茶作り工程の見学ツアーもあるので、広大な紅茶畑を見学した後、フレッシュな紅茶のテイスティングやショッピングを楽しめます。
おすすめポイントその3
・ヒマラヤの雄大な景色を楽しめる。
ヒマラヤといえばネパールのイメージですが、インドからでもその一部を見ることができます。
タイガー・ヒルと呼ばれる場所からは、天気が良ければ標高8586mのカンチェンジュンガの展望を楽しむことができます。
インドがヒマラヤから地続きにある国であることを、自分の目で実感することができると思います。
いかがでしたでしょうか。広いインドでは、東西南北の各都市がまったく異なる魅力を持っています。ゴールデントライアングルはインドのほんの一部でしかありません。むしろ、それ以外の都市により多くの魅力があるといっても良いかもしれません。
インドを訪れるのが初めての方も、リピーターの方も、ぜひこれらの場所を旅のスケジュールに入れてみてください。今まで知らなかったインドの姿をきっと見つけることができると思います。